■はじめに
*ごあいさつ

この度、日野川の辺 緑豊かな鯖江市郊外におきまして、県内初の総合福祉施設認知症のグループホーム『さくら園・児童クラブピーターパン』を開設することになりました。

子供たちが安心して健やかに生活できる空間と、グループホームに入居されている方々と私たちスタッフが、家族として安心して暮らして頂けるような生活を提供していきたいと思います。求められるニーズに応え新しい自立型の福祉サービスに向けて、スタッフ一同全力で頑張って参ります。何卒、宜しくお願い申し上げます。

終わりに今夏は大変暑さの厳しい日々でございました。建設にあたり多大なご支援ご協力を賜りました関係者各位に心から感謝申し上げます。

2006年 9月 1日
ケアバンク 株式会社
さくら園グループホーム
児童クラブピーターパン
   
代表取締役
  赤 松 利 栄
*認知症とは?

まず「もの忘れ」とは何でしょう?これは年齢を重ねる毎に脳の神経細胞の減少・機能低下によっておこる人間には逃れる事の出来ない老化現象です。
このような通常の老化による脳の神経細胞の減少より早く神経細胞が消失してしまう脳の病気を「認知症」といいます。

認知症とは「脳や身体の疾患を原因として、記憶・判断力などの障害が起こり、普通の社会生活がおくれなくなった状態」と定義されています。
認知症は、老化によるもの忘れとの区別がつきにくい病気ですが、大きな違いとして記憶の一部を忘れているという「もの忘れ」に対し、認知症は「記憶の全てを忘れてしまう」という事です。

現在日本人の平均寿命は昔と比べると著しく伸びており、日本は本格的な高齢社会に突入しております。認知症の高齢者も年々増加し、2005年は約189万人、20年後には 約292万人達すると予測されており、85歳以上のお年寄りの4人に1人が認知症と言われ、認知症は身近な問題となってきています。
認知症になっても普通に会話する事も出来ます。一人で入浴、食事まで出来る方もいらっしゃいます。しかし、今さっきやっていた事を忘れて同じ事を繰り返したり、何度も同じ話をしたり。これが「認知症」の症状です。

では、「認知症」の症状が見受けられた場合どうしたらいいのでしょう?
まず、「認知症」は記憶障害をはじめ、多彩な症状がありますので診断は難しい場合もあります。まずは症状をしっかり医師に伝えて下さい。診断は、ご本人やご家族から詳しい問診をしたり、様々なテストや検査を行って診断する事が多いようです。

■診断の流れ
@ 本当に「認知症」かどうかを調べる。
  患者さん、ご家族を対象に問診が中心に行われます。
患者さんからの情報は「認知症」を診断する時の重要な目安になりますので、症状をしっかり伝えて下さい。また、記憶障害や認知機能の低下を調べる検査をする事もあります。
  ★問診に答える心構え(よく質問される事)
  ・いつ頃から、どのようにして症状が出てきたのか?
・現在はどのような症状があって、どのような症状で困っているのか?
・今までにかかった事のある病気は?
・現在、治療を受けている病気はあるか?
・どんな薬を飲んでいるか?(分からない場合は、薬の袋ごと持って行く)
・今一番大変な事は何ですか?
  ★ご家族の方へ
  認知症の患者さんは、ご家族以外の方には余所行きの顔を見せる事が多いようです。
患者さんが信頼しているご家族でしか分からない症状も多いと思われますので、先生に日頃の様子をしっかりとお伝え下さい。
A 原因となる病気は何か調べる。
  様々な検査を行う事があります。
  ・他の病気の有無を診る ・・・ 一般内科的診察、運動機能や腱反射検査などの神経学的検査など
  ・全身の状態を診る ・・・ 血液、尿検査など
  ・脳内の変化を診る ・・・ CT/MRI 検査など
医療機関で診断して頂き、市町村等の窓口で要介護度の認定を受けますと、介護保険を利用した様々なサービスを受ける事が出来るようになります。
申請は、市区町村の窓口以外に、社会福祉協議会、在宅介護支援センターなどでも受付けています。本人や家族が申請に行けない場合には、在宅介護支援事業者や、市区町村の民政委員などに申請の代行を依頼する事も認められています。
*ご家族の生活

また、「認知症」は本人だけの問題ではありません。認知症の方をもったご家族の方々の生活も今までと変わってきます。「認知症」の方をもったご家族の生活はどのようなものになるのでしょうか?

中には一緒に住まわれ介護をされている方もたくさんいらっしゃいます。家族が一緒に生活する事はとても大切な事ですが、認知症の方へのご家族の対応はとても大変だと聞きます。

例えば、さっき食事を済ませたばかりなのに「食事はまだ?」と聞かれたり、何度も同じ事を言ったり、同じ行動を繰り返したり。また、過去の記憶を辿り、急に外出・徘徊して探し回ったなど、ご家族が普通に生活していくには時間も行動も制限され、最近ではニュースでも良く耳にする「介護疲れ」によるノイローゼや精神的不健康な状態に陥る事があります。更に家族は患者さんに対し行動制限をしたり、精神的苦痛を与えてしまったりしてしまう事もあり、悪い方向に進む事も多いようです。

*当ホームの役割

そのようなご家族と認知症患者さんの苦痛・悩みを解消させて頂く為の介護施設です。

入居に際し、ご家族の皆様は寂しい思いや、「一人にさせてごめんね」という気持ちにさせるかもしれません。しかし、決して一人ではありません。当ホームでは認知症の方をお預りして共同生活を行います。更にお世話させて頂くスタッフは介護のプロです!患者さんには明るく楽しい生活を送って頂けるよう常に心掛けています。
当園は、認知症の方が自分のペースで将来自立して認知症を克服して頂く事が目的です。スタッフもご入居者の皆様が楽しく安心して生活して頂けるようお手伝いしていきたいと思います。

もし、認知症の方を介護されている方で、「不慣れな介護に悩んでいる」「自分の時間が欲しい」または、「患者さんに苦痛ではなく楽しい時間を送って欲しい」と願っている方は是非、ご相談下さい!!


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